補助金の成功報酬額について
- 補助金
本日は8月12日、東京オリンピックが終了し、ようやく興奮から覚めてきた今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
最近、事業者様から多く問合せ頂く「補助金の成功報酬額」について、記載します。
(1)着手金について
着手金は、補助金申請の採否に関わらず、取らない人もいれば、相場として5万円から10万円とられる方もいます。
私は着手金は0円でやっていますが、これはどうせ8割以上採択される自信があるのなら、着手金等もらう必要がないという考えによるものです。
かといって、着手金を否定するわけではありません。着手金を取ることで、テキトーな気持ちで申請支援を依頼してくる事業者様などを排除することができるというメリットもあるからです。
(2)成功報酬額について
成功報酬額については、%方式でやっている方を多く見受けます。私もこの仕事を始めた頃はそうでした。
%方式といっているのは、採択された段階の予定補助金額の5%とか10%とかを報酬額に設定するといったもので。例えば採択報酬10%という場合は、採択時の補助金額が1000万円の場合、成功報酬が100万円と言った形になります。
ちなみに当方では現在、ものづくり補助金なら成功報酬100万円、事業再構築補助金なら成功報酬100~200万円といった形で、固定あるいは限定(仮に固定方式と呼称します)しています。
こういった固定方式を選択すると、少額の補助金申請を希望される事業者様からは「高いですね」と言われたこともあります。これについては、当方から次のように説明させて頂いています。「当方で補助金申請をお手伝いさせて頂く場合、補助金額が100万円でも1000万円でも各申請書は10ページ程度と、かかる労力は一緒です。なので、金額は一律に設定させてもらっています。」だいたいこのようにお伝えすると、皆様ご納得いただけます。
一方、仮にものづくり補助金にて、10%の%方式とした場合、補助金額が1000万円の場合は100万円の成功報酬となりますが、補助金額が100万円のとき、成功報酬が10万円で良いということになりますが、恐らく多くの場合、「この額では受けられない」とお断りされるのではないかと思います。我々からみて成功報酬10万円では、人件費的に大赤字になるからです。このように「%方式をとっても、少額ならやらない」のであれば、そもそも%方式等取らずに、最初から必要な額を提示するのが適切かと私は思っています。
6千万円など高額な補助金額が対象となる事業再構築補助金において、この%方式は、なおのことおかしな話になります。10%の%方式で補助金額が6千万円の場合、採択報酬もなんと600万円と言うことになります。申請書を10~15ページ書くだけと考えると、これは明らかに取り過ぎに感じます。
但し、明確にいくらなら高いという線引きはありませんし、依頼者と合意の上決めているのであれば、それをとやかく言うものでもありません。ですので、事業者様の方で、本当にこの報酬額が妥当なのか、考えた上でご判断いただくのが宜しいかと思います。
ちなみに当方がものづくり補助金の成功報酬を100万円に設定しているコスト計算は下記のようになります。
・人件費・1時間当り1万円、申請書作成時間・概ね40時間から1万円×40時間=40万円を想定。
・会社の経費・管理費を10万円想定。
・人件費+経費・管理費=40万円+10万円=50万円。
・採否リスク50%を考慮し、50万円÷50%=100万円。
ですので、当社として採択率が50%を超えると利益が生じる計算になります。
最近、本当にたくさんのお問い合わせをいただくので、その回答も兼ねて記載させていただきました。
事業者の皆様のご参考になれば幸いです。