経済産業省の令和元年度補正予算案が公開されました。
- 補助金
先週末に、経済産業省から、令和元年度補正予算案が公開されました。
https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2019/hosei/index.html
この中に、ものづくり補助金に関する情報も書かれていましたので、
ポイントを簡単に(といって中々の長文になってしまいましたが…)ご説明します。
★予算案のポイント
【良い点】
①補助事業が複数年にわたり行える可能性があります。
[コメント]
近年のものづくり補助金は、補助金事業(単年度事業)だったので
短期間での設備導入から支払・実績報告が求めらていました。
これに対し、平成24年度~26年度で行われていた基金事業では、
年度をまたいだ事業も対象にできていました。
これに近い形になるのではと思われ、採択から事業完了までの
スケジューリングが、柔軟になるものと思われます。
②複数の締切に分けて審査・採択が行われる可能性があります。
[コメント]
前回は、超短期間の1次公募1次締切がありましたが、来年度は、
ここがより柔軟になるものと思われます。
上記①と合わせて、やはり事業者様にとって有利に働くものと
思われます。
【悪い点】
①賃金・給与アップが、加点項目から申請要件に替わる可能性があります。
→具体的には下記2要件が求められる可能性があります。
・会社全体でが3年間年率1.5%以上の増加
・自社最低賃金が地域別最低賃金+30円以上であること。
(未達の場合は、補助金の一部返還の可能性もあります。)
[コメント]
これまで賃金・給与アップは、加点項目であり、申請要件では
ありませんでしたし、あくまで計画上のものであり、実際に実現できたか
どうかは、問われませんでした。今後はこれが厳格化される可能性があります。
特に全従業員が地域別最低賃金+30円以上であることは、なかなかのハードルで、
この通りになると、かなりしっかりした企業でないと申請できないのではないかと
思われます。
【どちらとも言えない点】
①過去3年以内に同じ採択されている事業者は減点される可能性があります。
[コメント]
これまで新しい事業者様を優遇と言いながら、採点上は不明確でした。
これが(どれくらいの点数配分か不明ですが、)明確に「減点」となるようです。
新規の事業者様にとっては有利ですね。
②補助金申請等の新システム「Jグランツ」への移行。(一本化かどうかは不明)
[コメント]
前回は、ミラサポというシステムから電子申請が必須となっていましたが、
今後は、Jグランツという補助金申請等に使う「Jグランツ」というシステムへの
移行される可能性が高いようです。詳細は不明ですが、たくさんの企業情報の
登録等が求められる可能性があり、どちらかというと、事業者様の負担が
増えるのではないかと思っています。
以上、まだまだ予算案の段階ですので、
このあとの国会審議で変更となっていく可能性があります
ので、予めご了承ください。